マンション売却豆知識コラム

兄弟で相続した土地を売却したい!その方法や注意点とは?

「兄弟で相続した土地を売却したい」
このようにお考えの方はいらっしゃいませんか。
兄弟で相続した土地を売却して分割する方法はいくつかあります。
その方法や注意点についてご紹介するので、ぜひご一読ください。

□土地を兄弟間で上手に分割する方法をいくつかご紹介します!

兄弟が一緒に相続した土地を分割するためには、どんな方法があるのでしょうか。
方法は5つあります。
1つずつご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

1つ目は、換価分割です。
換価分割とは、土地を現金化して分けることです。
土地を土地のまま分割することは難しいですよね。
半分こにしたところでそこからの対処も難しいです。

そのため、一度現金にしてから分ける方法があります。
そのことを換価分割と呼ぶのでぜひ覚えておいてください。
土地を売ることによって現金化して、公平に分割できます。
現金で分けるので、完全に公平に分割できる点がメリットでしょう。

ただ、土地によってはすぐに売却できるとは限らないですよね。
売却に思いがけず時間がかかってしまう場合があります。
また、もし売却できたとしても想定した額ではないかもしれません。
注意が必要でしょう。

2つ目が、代償分割です。
代償分割とは、土地を兄弟のうちの誰か1人が代表して相続し、残りの兄弟にはその相続した兄弟から現金を渡す方法です。
相続した土地の価値を現金でどれくらいか想定して、分けた時のことを想定して不足分を補填します。

相続財産が不動産3000万円と預貯金1000万円の場合を想定してください。
そして、相続人が兄弟2人の場合、兄が不動産、弟が預貯金をもらいます。
しかし、このままでは相続分が不公平ですよね。

そのため3000万円の相続をした兄が、弟に足りていない分として1000万円を現金で支払います。
このように現物の代わりに現金を渡して平等に分割する方法を代償分割と呼びます。

こちらの方法では、不動産を自分たちの手元に手放すことなくそのまま残しておけます。
手放したくない場合に有効ですし、かつ公平性も保たれるでしょう。
ただ、現金を渡す側がまとまった資金を用意できる必要があります。
もし用意できない場合は、成り立たないでしょう。

3つ目は、土地の分筆です。
もし相続予定の土地が大きい場合は、土地を分筆して兄弟で分けることもできます。
分筆とは、登記簿上で1つの土地とされているものを、数筆の土地に分割することをいいます。

この方法だと、兄弟それぞれが土地の面積を均等に保有することが可能です。
わかりやすいので、遺産分割協議もスムーズに進むでしょう。

分筆する土地は大きい方が良いです。
それぞれ30坪から40坪ほどが適しているでしょう。
もしそれよりも小さい面積になると、活用が難しかったり売却がしにくかったりします。
分筆すると、とても小さくなってしまう場合は、あまりおすすめしません。

また土地の形にも注意してください。
分筆する土地が、長方形の角地など分けやすい形をしていたら問題ないでしょう。
しかし、分筆しにくいような形をしていたり、分筆することで条件に大きく差が出たりしてしまうとあまり好ましくありません。
具体的には、日当たりの差や道路に面しているか面していないかなどです。

4つ目は、共有分割です。
共有分割とは、誰か代表者がその土地を相続するわけでも、分筆するわけでもなく、兄弟全員がその土地を共有相続することです。
これは1つの土地のまま所有者が複数人に渡るということを指します。
兄弟全員が対象の土地に対する共有者となるため、それぞれが土地全体を利用できます。

ただ、共有分割はトラブルが発生しやすくなるので注意してください。
全員が土地全体へのアクセスができるため、同意しない土地活用が勝手にされてしまう可能性があるのです。
また土地の売却などに関しては、兄弟全員の同意が必須となります。

5つ目は、現物分割です。
現物分割とは、相続財産が複数ある場合に、財産の種類ごとで相続することです。
ただ、完全に平等に分けるのは難しいかもしれません。

以上のように分ける方法は1つではありません。
それぞれのメリットとデメリットを検討して慎重に決めることが大切です。

□土地を相続する時の注意点とは?

続いては、土地を相続する時の注意点をご紹介します。
思いがけないトラブルに発展する場合もあるので、注意点を押さえておきましょう。

まずは、現物分割時には適切に境界の確定を行ってください。
境界確定とは、分筆のために土地の境界線を確定させる作業のことをいいます。
それにも費用が必要になるので、注意してください。

また接道義務も果たす必要があります。
接道義務とは「土地に建物を建てる場合は4m以上の幅のある公道に敷地が2m以上接地していなければならない」という法律の規定です。
ぜひ覚えておきましょう。

最後は、価値が下がる場合は無理に切り分けないことです。
分筆をすることで大きく、土地の価値が下がってしまうことがあります。
その場合は、無理に切り分けないことをおすすめします。

□まとめ

今回は、兄弟で土地を相続した場合の分割方法についてご紹介しました。
5つの分割方法があることを覚えておいてください。
また土地の相続に関しては、境界の確定を行うことや接道義務を果たすことに注意してください。
この記事が参考になれば幸いです。