2021/10/31(日)
家の売却をご検討されている方の中には、「築20年の家は価値ゼロ」と聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。
果たしてそれは本当なのでしょうか。
この記事では、築20年の家に対する「価値の考え方」と「上手に売るコツ」をご説明します。
□築20年の家は価値がない?
築20年を経過した家でも十分住めるのに、なぜ価値がゼロと言われるのでしょうか。
家の価値はどのように決めているのか気になりませんか?
その判断基準として、法定耐用年数があります。
法定耐用年数とは、不動産(減価償却資産)に対する課税の公平性を図るため、建物の構造ごとに国が設けた基準で、木造住宅は22年と定められています。
決して、「耐用年数=建物の寿命」ではないので、築22年を経過した家でも人が住み続けることが可能ですが、この基準を元に不動産会社は査定しますので、築20年を経過している戸建て木造住宅の売却価値はほぼゼロとされているのです。
重要なのは、「戸建て木造住宅」ということで、マンション等の鉄筋コンクリート住宅はまた異なります。
実際、築100年以上の住宅の存在を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
あくまで、不動産の売却額は建物と土地の合計です。
時価で評価される土地までゼロになることはありません。
また、鉄筋コンクリート住宅の耐用年数は47年と、木造住宅の2倍以上長く、価値の下がり方も木造住宅より緩やかなものの、築20年ほどで購入時の半額ほどとなり、それ以降はほぼ横ばいとなっています。
□家の売却はタイミングが肝
先述したとおり、築年数が古くなるほど資産価値が下がってしまいます。
築年数による一般的な売却価格は、購入時から「築10年で5割」「築15年で2割」「築20年でほぼゼロ」と急激に減っていきますので、家を少しでも高く売りたい方は、価値が下がる前に売却を検討しましょう。
また、近年は家をリノベーションして住む方も増えていることから、全く需要がないとは言い切れませんが、やはり築20年を超える家は「古い」と認識され、人気エリア物件や、交通アクセスや周囲環境のよさが好条件でないと、買主が見つかるまでに時間がかかる場合が多いというのが現実です。
そのため、実際の売却価格が希望売却価格に満たない可能性があることを念頭におきましょう。
ただ、相場価格が上昇している時や今後上昇が予想される時に、慌てて売却するのは危険です。
売却する家の周辺で再開発の計画がある場合は需要が高まり、売却価格が上昇する可能性を秘めているのです。
そのような時に売却すると、「本来もっと高く売れたはずの家が、タイミング一つで損してしまった」ということになりかねません。
家を売るためには、様々な角度から適切なタイミングを見極める必要がありますので、ご自身だけで判断するのは大変危険です。
不動産会社をはじめ、専門的な知識を持ったプロにまずは相談しましょう。
□築20年超えの家をスムーズに売るには
家の売却を決意してから売却完了するまで、平均で半年かかると言われています。
仮に、売却の成約件数が1年の中で一番多くなる3月に売り出すとします。
半年前は9月ですから、この時期から不動産会社に査定依頼をし、売却準備を始めましょう。
また、早く売りに出したほうがいいとは言え、思い出の詰まった家を手放すからには「少しでも高く売却したい」とお考えになる方が多いと思います。
リフォームをして改善をしている場合を除き、「値下げ次第では購入したい」という方が現れたら、売却の機会を逃してしまわないためにも、交渉内容に応じることも時には必要です。
特に、過疎化が進んでいる地域では、学校が廃校になったり、スーパーなどの施設が撤退したりといった理由で、不動産がなかなか売れない状況にあり、売却価格が下がり続ける可能性もありますので、早めに売却を検討することをおすすめします。
他にも、こだわりが詰まった家を売却したい方もいらっしゃるでしょう。
不動産売買では、シンプルな間取りの物件の方が売れやすい傾向にあるため、あまりに斬新な間取りは、アピールポイントにもなりますが、売却するまでに時間がかかる要因にもなります。
そのため、早めに準備を始めることがより重要です。
なるべく多くの方に購入を検討してもらえるよう、余裕を持って不動産会社に相談しましょう。
なかなか売れず、とにかく家を手放したいスピード重視の方には、物件を不動産会社に直接買い取ってもらう方法もあります。
買主を探す手間もなく、不動産会社によっては最短一週間程で現金化が可能です。
しかし、売却価格が相場の7割から8割と安くなってしまいますので、最終手段として検討してみてはいかがでしょうか。
□まとめ
築20年を目処に、家の価値は大きく変わります。
売却の適切なタイミングを逃さないよう、まずは不動産会社に相談することから始めてみましょう。
当社では、不動産売却について無料相談を実施しています。
まずは一度、お気軽にお問い合わせください。