マンション売却豆知識コラム

高齢者の持ち家は処分しておくべき?売却の際の注意点も押さえておきましょう

近年、高齢者の持ち家についてのお悩みが多くなってきています。
高齢者の持ち家は処分しておくべきなのでしょうか。
今回は、高齢者の持ち家を処分することのメリットや売却する時の注意点をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

□高齢者が持ち家を処分することのメリットとは?

高齢になってくると、持ち家をどうしようかと思われるかもしれません。
ここでは、高齢者が持ち家を処分して賃貸物件で暮らすことのメリットをご紹介します。

1つ目のメリットは、固定資産税や都市計画税がかからなくなることです。
不動産を所有していると、固定資産税や都市計画税を納める必要があります。
その一方で、賃貸物件の場合は固定資産税や都市計画税を納める必要はありません。
賃貸物件は課税対象ではないのです。

また、分譲マンションの場合でも毎月、修繕積立金などを支払いが必要です。
一戸建ての住宅でも維持費が諸々かかります。
賃貸物件に住むことで、老後の金銭面での想定外の負担が抑えられます。

2つ目は、住居に関する相続トラブルを避けられることです。
一般的に、持ち家や土地の所有者が亡くなると、配偶者や子どもが相続します。
相続をする時に、多額の相続税が発生する場合があるでしょう。
また、相続人が複数にわたる場合では、相続に関するトラブルが発生しやすくなります。

相続に関するトラブルを避けるためにも、持ち家を事前に処分しておくことは有効です。
ご自身が亡くなった後の親族のことを考えてみると良いですね。

3つ目は、家族構成に合わせて住まいを選択できることです。
賃貸物件の場合、家族構成の変化やライフスタイルの変化に柔軟に対応した住まいを選択できます。
持ち家の場合は、バリアフリーに対応していなかったり、大きすぎて管理が大変だったりするかもしれません。
賃貸物件にすることで、現在の生活にぴったりの住まいを選べます。

4つ目は、バリアフリーに対応しやすいことです。
先ほども少し触れたように、持ち家の場合はバリアフリーに対応していないことも多いでしょう。
住みやすい家にするために、大幅なリノベーションをする必要が出てくるかもしれません。
賃貸であれば、もともとバリアフリー設備が整っている住宅を選ぶことも可能です。

□子どもが親の家を代理で売却する方法とは?

親が高齢になってしまったため、親の持ち家を手放したいご家庭もあるでしょう。
そこで、子どもが親名義の家を売る方法について解説します。
その方法は大きく分けて2つあり、本人の意思がはっきり確認できるか否かで異なります。

まず1つ目の方法は、委任状を用意する場合のものです。
これは、親に売却の意思をはっきりと確認できるケースに採用できます。

委任状とは、本人が署名捺印した書類のことを指します。
委任状を用意することで、親族等が代理人として、家を売却できます。
例えば、親が病院や介護施設にいて外出が難しい場合に、子どもが代理となって手続きをすることがあります。

ただし、1つ注意点があります。
この方法が取れるのは、「私が確かにこの人を代理人に任命します」という本人の意思がはっきりと示せる状態の時だけです。
万が一、認知症の症状が進行してしまっている場合などは、委任状を用意したとしても売買契約は無効になってしまいます。

もう1つの方法は、成年後見制度を利用する方法です。
成年後見制度とは、認知症などによって意思能力が欠けていると判断された時に、利用できるものです。
成年後見制度は、判断能力が不十分な人を支援するための制度だと押さえておきましょう。
成年後見人は家庭裁判所によって選ばれますが、必ずしも親族が選ばれるとは限りません。

弁護士や司法書士などが選出される場合もあるので、注意してください。
成年後見人に選ばれた人が、本人にとって必要な場合に不動産を売却することも可能です。

□売却する時の注意点とは?

最後に高齢者の方が持ち家を売却する時の注意点をご紹介します。

まずは、売却後の住まいについて考えてください。
候補としては、子どもの家に住むのか、サービス付き高齢者向け住宅に入るのか、賃貸住宅を借りるのかなどでしょう。
売却してしまう前に、これからどうするかの目処を立てておいてください。

売却資金で老人ホームに入ろうと思っている場合は、長く施設に入ることになっても問題ないか確認しておきましょう。
資金が尽きてしまいそうなのであれば、介護プランを見直す必要があるでしょう。

また、子どもが納得しているかもポイントです。
自宅の売却は、子どもにとっても実家を失うことになります。
話し合いをし、納得した上で実行に移してください。

その上、希望通りの額で売れないこともあります。
築年数が古い住宅だったり、立地があまり良くない住宅だったりする場合は、希望通りの額で売れないこともあります。

□まとめ

今回は、高齢者の持ち家について解説しました。
今後のことをよく考えて行動に移すことが大切です。
当社では売却だけではなく、空き家の管理業務も承っております。
持ち家を売ってしまおうかお悩みの方は、一度当社までご連絡ください。