マンション売却豆知識コラム

実家をどうする?「実家問題」で考えたいことと選択肢について

親元から離れて暮らしていると、実家のことで不安を感じることがあるでしょう。
自立して仕事をしていたり、自分の家族と都会で暮らしていたりすると、実家に戻って住むという選択肢以外も考慮に入れなければなりません。
今回は、高齢化社会の深刻な問題のひとつである「実家問題」について見ていきましょう。

□実家について考えなくてはならないこと

*介護や家はどうするのか?

いまの仕事や家族、子供の学校のことなどを考えると、故郷にUターンするのはそう簡単なことではありません。
とはいえ、故郷で2人暮らしをしている両親も年々年老いていくばかりです。
両親の介護はどうするのか、万が一のことがあったときに家の相続はどうするのか、お墓はどうするのか、どうやって管理していくのか、など、先送りにしがちなことを真剣に考えなくてはなりません。

特に田舎に暮らす両親は、交通手段が車しかないことが多く、80歳を過ぎても1人で運転して買い物に行くシーンが多々見受けられます。
それに伴い、お年寄りによる交通事故も深刻な問題となっており、いつ自分の両親が当事者になるかわからない状況です。
お盆休みやお正月など実家に帰省する時に、一度真剣にこれからのことを両親と話す場を設けると良いでしょう。

*亡くなる前に近居はできるのか?

故郷に住む両親が年老いてくると考えたいのが、自分の住んでいる家の近くに引っ越してきてもらう「近居」という選択肢です。
自分が故郷にUターンするのは難しくても、働いていない両親が自分の元に引っ越してくるのはそれほどハードルが高くありません。
現に、高齢者2人暮らしになってから実家を手放し、マンションで2人暮らしを始める方々は多くいらっしゃいます。

都心近くであれば交通の便が発達しており、両親が車を運転する危険性がありません。
また、スーパーや病院も多くあるため利便性が高まります。
同じ電車やバスの沿線上に住めば、頻繁に様子を見に行けるので安心です。

*実家を相続したら住むのか?

もし万が一のことがあり、実家を自分が相続することになったとします。
そうなった場合、家族で引っ越してきてその家に住む可能性はどれくらいあるでしょうか。

もし住む可能性がゼロに限りなく近いのであれば、売却や買取に出すことをおすすめします。
なぜなら、住まないのに空き家状態で実家を放置しておくと、建物の劣化スピードが速くなり、最悪の場合倒壊の危険性が出てくるからです。
また、不動産を所有している間は、住んでいなくても固定資産税がかかってきます。
安全面でも金銭面でも、住まない実家を相続したら実家の売却や買取を検討しましょう。

□実家をどうするかの4つの選択肢

両親に近居してもらったり、万が一のことがあったりして、実家を処分しなくてはならなくなったとします。
実家に住まない場合の選択肢は、主に4つに分けられます。

1つ目は、実家を売却する方法です。
少子高齢化に伴い、実家が空き家になる数はこれからも増えていくことが予想されます。
人口自体は減少しているため、実家の売却は年々難しくなっていくことでしょう。
そのため、実家を相続して住まないのであれば、できるだけ早くに売却に出す必要があります。

2つ目は、実家を賃貸に出す方法です。
賃貸物件として他人に貸し出すことで、家賃収入を得ることができます。
しかし、実家は築年数が古いことがほとんどかと思いますので、借りたいと思ってもらうには相応のリフォームが必要でしょう。
コストと収入を事前に算出して、何年くらいでどれくらいの利益が出るのか、またその利益は労力に値するのかなどを考えなければなりません。

3つ目は、身内に住んでもらう方法です。
実家に愛着があり、処分したくないという方もいらっしゃるでしょう。
親戚の中に住みたいという方がいれば、住んでもらうことで建物を管理してもらえます。
先述したように、だれかが住んでいれば建物の劣化スピードもゆっくりになります。

4つ目は、実家を取り壊す方法です。
実家を取り壊して更地に戻すことで、建物の価値に左右されず土地を売却できます。
一般的には、古家付きの土地よりも更地の方が売れやすい傾向にあります。
ただし、建物がなくなることで、土地にかかる固定資産税は6倍に増えることに注意が必要です。

これら4つが、相続した実家に自分が住めない場合の実家の対処方法です。
空き家のまま放置することだけはないようにしましょう。
近隣トラブル、景観問題、火事トラブル、不法投棄、異臭害虫問題、倒壊のリスクなど、長期間空き家として放置することは多くのリスクがあるからです。

□まとめ

今回は、実家問題について考えなくてはならないことと選択肢を紹介しました。
実家を相続してから空き家として放置することがないよう、実家や土地の売却を選択肢に入れておきましょう。
実家の相続、売却のことでお悩みであれば、お気軽に当社までご相談ください。